ピルと性欲の関係
ピルを服用していると、性欲が減退してしまう・・・という話を耳にすることがよくありますが、本当なのでしょうか?
あるいは逆に、性欲が増してしまったという女性の体験談などもあったりします。
そもそも、なにをもって女性の性欲とするのか? という素朴な疑問もあるのですが、気になる部分ではありますね。
ピルの副作用ということなのでしょうか?
副作用だとすると、個人差があったり、ピルの種類によって違ったり、相性などもあるでしょう。
ピルの薬剤効果だとすれば、ホルモンを人工的にコントロールすることに関係があるのかもしれません。
ピルはもともと女性の体内で自然に作られるホルモンを有効成分として分有し量を調整して、血中濃度を妊娠しているかのような状態として『疑似妊娠状態』にみせかけて、避妊効果を得るわけです。
妊娠中は母体や胎児を守るために性欲が無くなるというのが通説だったりしますが、それも個人差がありますよね。
その妊娠中に似た体内環境が性欲減退に影響してくるというのは、なんとなくありそうな話です。
女性の性欲低下や減退とは、精神的なものなのか、肉体的なものなのか、難しい問題ですよね。
口コミなどでは「パートナーとの性行為に積極的ではなくなった」「面倒になった」「彼に触れたいと思わなくなった」などの、精神的な部分もあれば、「性交痛を感じるようになった」「潤いが足りなくなった気がする」などの肉体的な現象まで、かなり微妙な話だったりします。
精神的な気持ちの部分まで、ホルモンに影響されたりするのでしょうか。
なんとなくありそうな話ですが、もともとピルを飲む前はどうだったの? という比較になってくるような気もします。
ピルを服用する前の性欲と、服用し始めてからの性欲の違い、明確に分かる人は少ないかもしれません。
生理周期の波によって、精神的に不安定になりがちだったり、排卵日前後は膣が湿潤しやすいとかは、女性としては自然だったりするのですが、個人差というのは大きいですよね。
自覚的に、性欲が増すと把握している人は、さほど多くないでしょう。
「なんとなく、そんな気がする」という比較の話だったりするので、誰しもが性欲低下するとは言えないでしょうね。
ピルの副作用とするならば、ホルモン作用の影響で水分を体内に貯めこむ(浮腫・むくみ)というのもあり、便秘になりやすいのと同様に、粘膜や膣の水分不足や、膣萎縮などの症状があらわれる可能性はあります。
それらの粘膜の水分不足によって、性交痛がおきるというのは十分にありえる話なのかもしれませんね。
膣萎縮などによる性交痛がひどい場合などは、女性向けの性感改善薬や、潤いを増す系のサプリメント、ジェル、女性ホルモン含有膣錠などの併用するのも良いかもしれません。
ピルには多様な種類があり、ホルモンの配合バランスなどが異なっています。
それにより体質との相性なども大きいのですが、配合されているホルモンには性欲が増す作用があるものも含まれています。
配合のバランスによって、性欲亢進、性欲の増加が見受けられる場合もあるということです。
つまり、ピルを飲むと、人によって性欲低下を感じる可能性はあるのかもしれません。
逆に性欲が増すというケースもありえるのでしょう。
従来の中用量ピルと比較すると、ホルモン分有量の少ない低用量ピルは影響も少なくなっているといえるでしょう。
ただし個人差がかなり大きくあり、ピルの種類によっても合う合わないがあるということなので、他の種類のピルに変えてみるのも良いかもしれません。
服用を開始して3ヵ月くらいすれば、心も身体も安定してくるともいわれています。