モーニングアフターピルとは
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)とは、レイプや暴行を受けた際、避妊に失敗してしまった時など、緊急時に飲むタイプのホルモン剤です。
経口避妊薬である低用量ピルとは、全く異なるものであり、併用はできません。
低用量ピルは、『4週間・28日周期』を1セット、毎月の生理サイクルとして、ホルモンバランスを整えていくホルモン剤です。
ほぼ一定の時間に、1日1錠ずつキチンと服用することによって、女性の身体への負担を少なくしつつ、避妊効果を得るものです。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、ホルモン分有の高い薬剤を用いて、ホルモンパランスを急激に変化させて、排卵を遅らせたり、受精卵の子宮内膜への着床を阻害するものです。
受精卵のベットである子宮内膜を、かなり強制的に排除するような強い作用があります。
かなり急激なホルモン変化を起こすことにより妊娠を回避する、強制的に妊娠を防止するのます。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、中絶薬ではなく妊娠を防止(阻害)するための薬です。
事件や事故のようなケース、望まない妊娠の可能性がある場合の妊娠防止としての最終手段ですが、効果は100%ではありません。
トラブル後から服用までの時間が短ければ短いほど、避妊成功率が高くなると言われていますが
指示通りに間違いなく服用した場合でも、失敗率は2%あり、100人に2人は妊娠を防止できないケースがあるとされています。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)の服用が、トラブル直後から12時間以内なら妊娠回避の失敗率は0.5%ですが、24時間を過ぎてからの服用では失敗率は3倍以上になります。
更に61時間から72時間では5%の失敗率、つまり100人に5人は妊娠してしまう・・・ということです。
データによっては、24時間以内の服用で失敗率5%、72時間以内の服用で失敗率25%で、4人に1人は妊娠してしまう可能性を指摘している場合もあります。
できるだけ速やかに服用することが、望まない妊娠を回避する重大なポイントとなるのですが、絶対確実では無いのです。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)によって、妊娠しない可能性が高まる・・・程度だと考えた方が無難かもしれません。
低容量ピルは、定期的に服用し、少しずつホルモンバランスを整えて避妊効果を得るもので、女性の身体に負担が少なくなるように進化しています。
ホルモン含有量も低いので、副作用もかなり減っていますし、血栓症のリスク以外は重大な問題はありません。
ただし、モーニングアフターピル(緊急避妊薬)の場合はホルモン含有量が中用量並みと高く、緊急用としての薬なので、身体への負担は大きくなります。
身体への負担が大きいということは、激しい吐き気や嘔吐、痛み、出血などが生じ、かなり酷い副作用があります。
激痛で外出できないくらいに辛かったという人もいるくらいです。
副作用の嘔吐により、モーニングアフターピル(緊急避妊薬)を吐き出してしまい妊娠回避効果が得られず、妊娠してしまう場合もあります。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、望まない妊娠を避けるために開発されているホルモン剤です。
低用量ピルと比較すると、明らかに緊急時の劇薬的な扱いとなりますし、日常的な避妊目的で使用するものではありません。
女性の身体への負担についても、パートナーとの関係についても、大いに懸念されます。
頻繁に利用するような安易な避妊薬ではありませんので、倫理的な使い方が大切になってくるでしょう。
個人輸入でも購入できるアフターピルですが、有名なジェネリック薬にアイピルがあります。
アイピルはノルレボ錠という有名なアフターピルと同じ成分を含有するジェネリック医薬品です。
個人輸入が可能な代行ストアにはくすりエクスプレス、アイドラッグ、ベストケンコーなどがあります。
アフターピルの飲み方
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)とは、望まない妊娠を避けるため、緊急時にできるだけ早く飲むタイプのホルモン剤です。
経口避妊薬である低用量ピルとは、全く異なるものであり、併用するはできません。
アフターピルとして使われているのは2種類あり、飲み方も少し違います。
「12時間の間隔で2回に分けて服用するタイプ」
性行為の後、最低72時間以内(出来るだけ早く、本来なら12時間以内)に1回服用し、その服用後12時間経過した後に、もう1度服用するタイプ
「1回きり服用のタイプ」
性行為の後、最低72時間以内(出来るだけ早く、本来なら12時間以内)に1回服用するタイプ
1回きりの後者のタイプの方が、飲み忘れも無くて便利ですが、前者より2-3倍は高価な薬となります。
最近ではエラワンというアフターピルなど最長120時間以内であれば緊急避妊が可能な長時間対応の緊急ピルも開発されています。
どちらの服用方法でも、緊急時ですからできるだけ早く、時間が経過しないうちに服用することが一番重要です。
時間が経過すればするほど、避妊回避率が下がり、薬剤の効果が減り失敗しやすくなってしまいます。つまり、望まない妊娠の可能性が高くなってしまうのです。
どちらの服用方法でも副作用があり、体質により合わないケースもあります。
吐き気や痛み、出血などの体調不良だけでなく、体質により効果が出ない、失敗することもあるということです。
服用後の嘔吐によって、アフターピルを吐き出してしまうと・・・ホルモンの作用は無くなり、失敗します。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)を服用した直後から激しい吐き気に襲われますが、薬剤を吐き出さないように嘔吐は我慢してください。
数日後に消退出血とという生理のような痛みと出血があります。
これは、受精卵が着床しないように、あるいは着床していても妊娠とならないように、子宮内膜を強制的にはがしているための出血です。
この出血が一週間以上続くというケースもあります。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、低用量ピルよりもホルモン含有量が多いために副作用も強く出現します。
費用面でも、肉体的にも負担が大きいので、決して気軽に使用するような薬剤ではありません。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、女性の身体にとってかなりな負担のある薬剤(毒)です。
そもそもはレイプや暴行を受けた際、トラブルにて避妊に失敗してしまった場合など、本当に緊急時に望まない妊娠を避ける為の強い薬剤です。
しかも絶対確実な妊娠防止効果では無く、正確に使用した場合でも、およそ2%は妊娠してしまう場合があると言われています。
日常的な避妊目的で、安易に利用するような薬剤ではありません。
日常的な避妊目的であれば、女性の味方ともいえるような「ライフデザインドラッグ」=「人生計画のできる薬」でもある経口避妊薬「低用量ピル」をお薦めしたいです。
アフターピルの副作用
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、低用量ピルよりもホルモン含有量が多いため、副作用も強くなります。
経口避妊薬である低用量ピルとは全く異なり、併用することはできません。
低用量ピルは、『4週間・28日周期』を1セット、毎月の生理サイクルとして、ホルモンバランスを整えていくホルモン剤です。
ホルモン含有量も、毎日服用することによって避妊効果が得られるギリギリの最低レベルになっており、副作用が生じないように工夫されています。
徐々にホルモンバランスを整えていくことで、女性の身体への負担を少なくしつつ、避妊効果を得るものです。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、中用量ピル並みのホルモン含有量の高いホルモン剤です。
ホルモンパランスを急激に変化させて、排卵を遅らせたり、受精卵の子宮内膜への着床を阻害する仕組みのものです。
かなり急激なホルモン変化を起こすことにより妊娠を回避(阻害)するので、一気にホルモンのバランスが崩れてしまい、身体への負荷は否めません。
- 服用直後にすさまじい吐き気に襲われ、歩いていられないくらい
- つわりのような激しい吐き気と嘔吐
- 生理痛のような下腹部痛、めまいで寝込むくらい
- 大量の出血による貧血症状
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)を服用した直後から激しい吐き気に襲われます。
薬剤を吐き出さないように嘔吐を必死で我慢することが大切です。吐き気止めの併用をする場合もあります。
数日後に消退出血とという生理のような痛みと大量の出血があります。
出血は、受精卵が着床しないように、あるいは着床していても妊娠とならないように、子宮内膜を除去して排出する結果です。
子宮内膜を強制的にはがして排出する出血ということです。
生理のように自然に剥がれ落ちる場合でも生理痛はありますので、まだ時期では無い子宮内膜を、むりやりベリベリとはがして排出させる痛みが、どんな激痛か女性なら想像できるでしょう。
そこまで耐えても、アフターピルでは失敗することはあります。100%確実な方法では無いのです。
モーニングアフターピル(緊急避妊薬)は、レイプなどによる望まない妊娠を避けるために開発されているホルモン剤です
低用量ピルと比べると、女性の身体へのメリットは「緊急時の妊娠防止作用」以外にはありません。
明らかに緊急時の劇薬的な扱いとなりますし、日常的な避妊目的で使用するものでは無いのです。
自ら積極的な避妊をせず、女性に対してモーニングアフターピル(緊急避妊薬)の使用を指示するような悪質な男性も存在するようです。
そのような男性は、正しい知識も無く、女性の身体への配慮に欠けていると言えるでしょう。
しかも妊娠防止効果は100%では無く、失敗する可能性も高いのです。
正確に使用した場合でも、およそ2-5%は妊娠してしまう場合があると言われています。
日常的な避妊目的で、安易に利用するような薬剤ではなく、女性の身体にも負荷が高く、更に妊娠リスクも高いのです。
安易にモーニングアフターピル(緊急避妊薬)の服用をすすめ、避妊しないようなパートナーとの関係は、考え直すべきもしれません。
低用量ピル(Oral Contraceptives)も、モーニングアフターピル(緊急避妊薬)も、女性の生活にとって必要に応じて有益に利用するべき薬です。
ただし、低用量ピルとモーニングアフターピル(緊急避妊薬)の併用はできません。
副作用の面からも、避妊確率の面からも、低用量ピル(OC)の方が女性にとってはお薦めといえるでしょう。