PMS（月経前症候群）のよくある質問
●PMSとは何ですか?
PMSはPremenstrual Syndrome (月経前症候群)の頭文字です。
●月経前症候群とはどんな病気ですか?
生理の10日くらい前からおきる心身の不調です。症状は多彩ですが、身体症状で多いのがむくみ、眠気、肌荒れ・ニキビ、乳房の痛み、下腹部の痛み、食欲の亢進などです。精神症状で多いのが、怒りっぽくなる、涙もろくなる、憂うつになる、イライラする、などです。
●聞き慣れない病名ですが、女性は誰でも知っているのですか?
まだよく知られていない病気で、ある調査では名前も知らなかったという女性が半数近くいました。
●PMSの原因は?
PMSは月経周期で言うと排卵後の黄体期(黄体ホルモンの分泌増える時期)に当たります。基礎体温では高温期です。PMSの発症にこのようなホルモンバランスの変化が関係していることは確かですが、その詳しいメカニズムはまだ分っていません。
●PMSは自律神経失調症の1種ですか?
はい、そうです。ホルモンバランスの変化が自律神経を失調させることにより、さまざまな症状が出ることになります。その点は更年期障害と共通しています。
●PMSの自覚がないと困ることはありますか?
PMSの怒りっぽくなる、悲しくなるなどの心の症状は、病気のせいだという自覚がないと自制しにくく、不安も大きくなります。また、パートナーにPMSの知識がないことで、関係が決定的にこわれることもあります。
●生理前に異常に甘いものが食べたくなるのですが、これもPMSの症状ですか?
はい、黄体ホルモンの分泌が増えると、身体は妊娠に備えて栄養を蓄えようとするので、食欲が亢進します。
●PMSはどのように治療するのですか?
痛みをやわらげる鎮痛剤、むくみを取る利尿剤など、症状に合わせた薬を飲むことも一定の効果があります。症状がいろいろあってこのような対症療法では間に合わないときは、避妊用の低用量ピルを服用すると効果があります。
●低用量ピルはなぜPMSに効果があるのですか?
低用量ピルを毎日服用することで身体は疑似妊娠状態になり、ホルモンバランスが安定します。それによって自律神経のはたらきも安定するのでPMSの症状が改善します。
●PMSになったときに心掛けたいことは?
まず、PMSによる感情の揺れで人間関係をこわさないように、パートナーや職場の同僚などにPMSであることを告げることが大切です。
●PMSを改善する日常成果の注意点は?
食生活では血糖値を急に上げない食べ方や食べ物の選び方をしましょう。むくみやすい人は塩分をひかえるようにします。生理前は仕事のスケジュールに余裕を持たせることも大切です。感情のコントロールが効きにくい時期なので、飲み会などは避けるのが賢明です。
