ピルでPMS(月経前症候群)を改善
避妊効果以外にも、ピルの副産物といえる副効果はさまざまあります。
特にPMS症状(月経前症候群)の改善効果が高いと言われています。
PMSとは、「Pre Menstrual Syndrome」の略で、日本語では「月経前症候群」と呼ばれています。
生理前3-10日あたりから発生する不快な症状、精神的な不安定イライラ、眠気や倦怠感、頭痛、下腹部痛などのさまざまな不快症状の総称です。
生理が始まると消えてしまうのが特徴で、生理開始後の「月経困難症」とは異なるものです。
避妊目的で低用量ピルを服用していて、PMS(月経前症候群)が軽くなった、改善したという話はよく聞きますよね。
そもそもPMS(月経前症候群)は基礎体温の高い高温期にのみ発生する不快症状なので、生理周期に伴うホルモン変化が影響していると考えられています。
基礎体温の高温期というのは、排卵から生理までの期間にあたります。
- 排卵から生理前に分泌される黄体ホルモンによって、脳内物質や水分代謝に影響が生じ、体調が不安定になる
- 排卵後には卵胞ホルモンの分泌が減り、セロトニン(幸せを感じる脳内物質)が急激に減るため、気分が落ち込む
排卵に伴う女性の身体への負担、さまざまなストレス的影響が、PMS(月経前症候群)を引き起こすと言えるでしょう。
PMS(月経前症候群)は、月経のある女性の約5%に見られる症状で、心身ストレスや緊張など疲労が蓄積されていくと、辛い症状となる場合が多くなり、中には生活に支障がでるほどの辛さに陥るケースもあります。
働く女性にとって、生理周期で体調が大きく変わったり、不快な症状にわずらわされることが、どれだけマイナス影響となるでしょうか。
集中力が低下しミスが増えたり、イライラして攻撃的になる、効率が上がらない、ネガティブ思考に陥って生産性が下がる、いいアイデアがでない。
残業続きで無理が重なってしまったりすると、余計に思い通りにならない身体に対し腹が立ったり、自分が情けなくなったりしますよね。
女に生まれたことを恨みたくなるようなこともあると思います。
PMS(月経前症候群)の改善治療としては、「PMS治療薬」「低用量ピル」「漢方薬」「精神安定剤」が使われています。
婦人科で辛い症状を訴えた場合は、低用量ピルの服用をすすめられることが多いのです。
PMS(月経前症候群)だけでなく、生理痛や経血の量も減り、生理自体が軽く楽になるからです。
女性にとっては、生理の前も生理中も不快が無くなるとすれば、とても嬉しいですよね。
人によって体質に合う合わないはありますが、ほとんどの場合はPMS(月経前症候群)は緩和されます。
服用を開始して初回の周期で効果を実感できる人もいれば、徐々に3ヵ月くらいかかけてやっと実感できるという人もいます。
種類によっても違いはありますが、キチンと服用していれば、低用量ピルは女性の頼もしい味方になってくれるでしょう。
PMSについてよくある質問はこちらにまとめてありますので、ごらんください。
生理痛を和らげる方法についてお話しされている動画もありますのでご参考にどうぞ。